免疫系や自立神経へ働きかけるはり施術
鍼施術とは、針をツボや患部に刺すことで施術する方法です。0.12ミリから0.44ミリまである太さの針を、専用の筒を使って肌へ直接刺入します。細ければ細いほど施術時に痛みを感じにくいのが特徴です。
針の刺し方には単刺と置鍼、パルス鍼の3通りがあり、症状によって使い分けられます。肌の深層部に刺激を与え免疫系や自立神経系に作用させることで、痛みを鎮静させたり、自己免疫力を高めたりできるとされています。
血行促進で痛みを緩和させるお灸
灸治療はもぐさを使用し、熱による刺激を患部やツボへ与える治療方法です。直接灸と間接灸という、大きく分けて2つの治療方法があります。
直接灸は、もぐさを皮膚に直接乗せて着火させる方法です。もぐさの大きさは米粒程度のものもあれば、小指程度のものまであります。現代では紙管灸が開発され、底部についた粘着のりで患部へ直接貼り付けられるなど、お手軽にお灸を利用できるようになりました。
はり・お灸で改善しましょう!
はり
- 肩こりがつらい
- 背中から腰にかけて重しをつけたような感覚がある
- 頻発的に頭痛に襲われる
- 普段から姿勢が悪い
お灸
- 腕や肩がだるい
- めまいやふらつく時がある
- 冷え性がひどい
- よくのぼせたりほてりを感じる
- 生理痛で大変
経穴へのアプローチでこりや痛みを改善
姿勢不良や腕の使い過ぎによる筋疲労性からの肩こり、寝不足や精神的なストレスなどで自律神経のバランスが乱れるなど生活習慣的な肩こりに対しては、鍼による施術で十分に対処できます。こりや痛みが出現している部位の他に、胃腸の鬱血を促すための胃経や大腸経の経穴へアプローチしていきます。
また、主な原因が精神的ストレスである頭痛に対しては鍼灸による治療が極めて効果的です。瘂門(あもん)、風池(ふうち)、天柱(てんちゅう)、大椎(だいつい)、百会(ひゃくえ)、太陽(たいよう)など頭部の経穴を刺激すると同時に、頭部を走行する経絡ルートもフォローする施術を行います。
美容に高い効果を発揮
肌あれやくすみ、むくみなど美容のトラブルは身体の内側に原因があるとする東洋医学。お灸で「気・血・水」のめぐりを整え、健康美肌を維持することができます。
美容への利用の場合、顔へのお灸はしません。手足のツボにお灸を行うことで、各ボディパーツのリフトアップやむくみ、乾燥肌などの美容トラブルを解消することができるのです。
スポーツのパフォーマンス向上に利用
お灸は身体の痛みを緩和させるだけでなく、スポーツのパフォーマンスをアップさせる効果もあります。
ツボに温熱を与えることで血流をスムーズにするお灸は、ストレッチ効果があります。例えばランニングやジョギングの場合、競技で使用する筋肉は日常生活の中であまり使われないため、スイッチが入るまでに時間がかかりますが、「三陰交」や「太渓」などのツボを温めると筋肉の目覚めを促します。日常からこのような施術を行うことで、短時間で筋肉を“走るため“のベストな状態に持っていきやすい身体作りができるのです。
桝灸でより広範囲に効果を伝播させる
枡温灸とは、ヒノキで作られた枡の中にもぐさを入れて行うお灸のことです。
お腹や腰にのせて使用し、ツボをワイドにとらえ、柔らかなあたたかい温熱刺激が広い範囲に伝わります。
ストレスからくる不眠、倦怠感、肉体疲労、内臓機能の低下、婦人科系疾患の更年期障害からくるイライラ・月経痛・生理痛・冷え症などに効果があります。